不動産売却の流れ 2023/05/22
不動産相場の調べ方6つ!家や土地の査定で相場確認は必須!
そのためには不動産の相場を知っておくことが大切です。しかしどのようにして相場を調べたら良いのかわからない方が多いでしょう。
そこで今回は、不動産の相場を自分で調べるための方法について詳しくまとめました。
難しいからといって、全て不動産会社任せにしてしまうのはとても不安です。損をしないためにも自分なりの金額の根拠を持って話を進めることが大切です。
不動産を「売りたい」と思ったら、まずは自分で相場を調べてみることから。
不安なことはきちんと確認をしながら売却を進めていきましょう。
思ったより高値で売れるかも?
なぜ不動産の相場を知っておくことが必要なのか?
不動産の相場を知っておくことがどうして大切なのか、それは不動産には「これ」という決まった価格がないからです。同じ広さの土地であっても、場所によって全く価格が違いますし、小さい=安い、大きい=高いと一概には言えません。
相場はあってないようなもの。結局は、売主と買主の気持ちによって変わってきます。不動産の価格は、このような段階を経て変化していきます。
- 査定:不動産会社が「このくらいで売れるだろう」と提示してくる価格
- 売り出し:実際に広告を出す価格
- 成約:契約が成立した価格
このくらいで売りたいと思っていても、相場とかけ離れた高い価格では買い手がつきませんし、安すぎて損をするのも困ります。
適正な価格で取引をし、納得して売るためにも、「相場」を知っておくことがとても重要なのです。
相場を少しでも早く知りたいなら、この1社と決め込んで売却相談に行くのではなく、まずは複数の会社に見積を取ることで「相場」を掴むのが早くて楽な方法です。
複数なのに早い?と思いましたよね!ネット上で一括査定が取れる便利なツールがあるんですよ!
こちらについては後述します。
査定をしてもらう前に知っておくべき不動産相場の調べ方6つ
自分で不動産の相場を調べるための方法を6つご紹介します。あくまでも目安ですが、大体このくらいの価格であろうという判断材料にはなるでしょう。- 実勢価格
- 公地地価(基準地価)
- 相続税評価額(相続税路線価)
- 固定資産税評価額(固定資産税路線価)
- 鑑定評価額
- ネットでできる不動産一括査定額
1.【実勢価格】とは実際に売買されている額のこと
実勢価格とは、実際に売買された事例をもとに出している価格であり、売り手と買い手、双方が納得して取引された額だと思ってください。いわゆる「時価」と同じことです。 同じ地域内にあり、広さも似ている土地がいくらくらいで売りに出されているかを見ることが、早く相場を知ることができる方法です。「土地総合情報システム」で調べる
では、その価格はどこで調べれば良いのかと言いますと、国土交通省が運営する「土地総合情報システム」で調べることができます。 「不動産取引価格情報検索」という項目から、調べたい都道府県をクリックすると地図が出てきます。 そこで売りたい不動産がある地域をさらにクリックしてみてください。- 土地取引件数
- 取引価格情報
実勢価格で気をつけること
実勢価格は実際に取引が成立した価格なので、買い手がつく金額の目安にはなるのですが、実際に取引を行った方のアンケートを元に作られているため、その地域で参考となる事例が少ない場合もあります。 調べたいと思った地域の価格が表示されない場合はピンポイントでその地域の価格を知ることができません。 ただ、周辺の地域の価格を見てみれば、なんとなくこの広さならこのくらいの価格だということはわかるでしょう。2.【公示地価】(基準地価)とは全国の基準となる地価のこと
公示価格(基準地価)とは、国土交通省が公表する、「1㎡当たりの土地の価格」のことです。 テレビで「今年も銀座の地価が○千万円でした!」などいうニュースを見たことがないでしょうか。あの価格が公示地価です。全国に「標準地」が定められており、その土地を取得したらどのくらいの収益があるのかなどを不動産鑑定士が分析をして、1㎡当たりいくらかという資産価値を示しているのです。
毎年1月1日を基準とし、3月の下旬に公開されています。
実際に公開された価格については、実勢価格と同じく「土地総合情報システム」で検索が可能です。
「地価公示・都道府県地価調査」という項目から見たい地域を選んで調べることができます。
基準地価
公示地価は国(国土交通省)が発表するもので、基準地価は都道府県が発表するものです。7月1日時点の価格を元に、9月下旬に公表されています。 こちらも上記の「地価公示・都道府県地価調査」で見ることができます。 価格を見るときには、以下のいずれかを選択しましょう。- 地価公示のみ
- 都道府県地価調査のみ
- 地価公示・都道府県地価調査の両方
国と都道府県、両方が調査している価格を参考にすれば、売りたい土地の適正価格がわかるでしょう。
公示地価のメリットとデメリット
公示地価はニュースにもなるくらいですから、土地の売買をしようと思っている人にとっては重要な情報です。 公示地価が上がれば、そのあたりの土地の価格が上がっていると判断できるので、高く売れる可能性があります。 逆に、公示価格が下落傾向にある場合は、なかなか買い手が付かないケースも想定されます。公示価格が上がるまで待つか、売る時期を検討する必要があるでしょう。 また、売りたい土地の価格の目安はわかりますが、例えばその土地が便利な道路沿いなのか、角地なのかなど、どこにあるかによっても価格は変動します。公示価格通りに売れるわけではないので、公示価格は一つの目安とし、そこに詳細条件が加わって実際の価格が決まっていく、と思ってください。
3.【相続税評価額】(相続税路線価)は相続税を計算するときの基準額
相続税評価額とは、相続税を計算するために必要なその不動産の「財産としての価値」のことです。 実際の計算方法は国税庁の「財産評価基本通達」に書いてあるのですが、一般人が読んでも意味がわかりません。 そこで、「全国地価マップ」で調べてみましょう。 一般財団法人資産評価システム研究センターが運営しているサイトで調べられるのは、以下のような項目です。- 固定資産税路線価等
- 相続税路線価等
- 地価公示価格
- 都道府県地価調査価格
相続税路線価
相続税路線価は、公示地価の8割が目安とされています。 実際の価格よりも低く設定されているのは、相続税を抑えるためです。役所といえども、一応一般の人に優しい制度を考えてくれているということですね。ここでいう路線価とは、鉄道ではなく道路のことです。どのような道路に面しているかによって、土地の価格が変わってくるのです。
路線価はあくまでも目安であって、同じ道路に面していても土地の条件によって相場は変わってくることに注意してください。
相続税評価額の計算
相続税評価額は路線価と面積で計算しますから、路線価が600千円、面積が100㎡なら「600千円×100㎡=6,000万円」となります。借地の場合
相続した土地が借地である場合には相続税も変わってきますので、計算するときには借地権割合が必要です。借地権割合はアルファベットで表示されています。- A:90%
- B:80%
- C:70%
- D:60%
- E:50%
- F:40%
- G:30%
4.【固定資産税評価額】(固定資産税路線価)とは?
固定資産税評価額は、売ろうと思っている不動産が自分のものであれば、毎年送られてくる「固定資産税課税証明書」の「価格」という欄を見ると評価額がわかります。 自分の土地でない場合には、「全国地価マップ」で調べてみましょう。固定資産税評価額は、公示地価の7割とされています。 固定資産税評価額は、不動産を取得するときには知っておきたいですが、売却に当たって支払う税金ではありません。ただ、公示地価の7割ということは、「固定資産税評価額÷0.7」をすれば、おおよその公示地価を知ることができます。
5.【鑑定評価額】は、不動産鑑定士に調べてもらう方法
ここまでは、自力で調べる方法を紹介してきましたが、もっと実際の評価に近い額を知りたい!という場合には、不動産鑑定士に頼んで調べてもらうという方法もあります。 専門家に依頼をすればもちろんお金がかかります。鑑定料はまちまちですが、15万円くらいは見込んでおいた方が良いでしょう。 費用はかかっても、より適正で客観的な価格を知りたい人に向いている方法です。6.【不動産一括査定サービス】効率的に複数社の査定が取れる!
複数社に、不動産査定をまとめて依頼できる画期的なサービスです。 不動産会社が提示する査定額は、あくまでも目安です。実際に受け取ってみればわかるとおり、会社によって金額はまちまちだと言えるでしょう。だからこそ、おすすめなのが不動産一括査定サービスの利用です。自分の売りたい土地や家の情報(住所など)を入力して送信すれば、複数の不動産会社から査定結果を受け取れます。
複数の会社から査定結果を受け取れば、より現実的な相場感覚を掴めるでしょう。
不動産一括査定サービスを利用したからといって、「絶対に不動産会社と契約しなければならない」というわけではありません。相場感覚を掴むと共に、不動産会社の比較検討をすることも可能です。
家にいながら、しかも数分で、数社の査定を手に入れることができるのでとても便利!売却準備の第一歩としても、非常に効率的な方法と言えるでしょう。
不動産査定の方法には、「訪問査定」と「机上査定」の2種類があります。より詳しい相場をつかみたいなら訪問査定がおすすめですが、とにかく手軽に手早く結果が欲しいときには、机上査定が役立ちます。両者を上手に使い分けてください。
おすすめの不動産一括査定サイトの選び方
「我が家って売ったらいくら?」家の売却相場を簡単に調べられるサイトは多くあります。主に不動産売却情報をまとめたポータルサイトが、査定サービスを提供しています。 選び方のポイント…- 6社以上の査定が可能
- 対応エリアが広い(都会から地方まで査定可能)
- 査定入力時間は最短45秒~60秒以内
- 一戸建てやマンションの他、土地や農地など幅広く対応
- 個人情報保護、プライバシーマークを取得しているか?
- お客様専用窓口や相談サービスがあるか?
実際の成約価格を調査できる専門サイトの紹介
不動産を売りたいなら相場観を掴むことが第一条件ですが、「実際の売却価格っていくらだろう?」と気になる方もいるのではないでしょうか。 国土交通省が掲げる「不動産取引価格情報検索」というサイトを利用すれば、実際に取引された価格を知ることができます。 このサイトを利用すれば、直近1~2年の成約価格情報を検索することが可能です。実際に取引された価格を知れば、より具体的に売却活動を進めることができますよね。- 中古マンション
- 土地
- 土地と建物
都心のマンションを例にあげると、1つの町名に何件もの成約情報が載っている状況です。多少の地域差はあるかもしれませんが、信頼性もありとても参考にできるサイトです。
【番外編】レインズ・マーケット・インフォメーションを利用する
「レインズ・マーケット・インフォメーション」とは、実際の取引情報を調べることができるシステムです。 まず、指定流通機構という組織が全国に4法人あり、不動産会社が保有している情報が登録されている「レインズ」というシステムがあります。 このシステムは最適な売買を行うために、不動産情報を見ることができるシステムなのですが、会員である不動産会社しか利用できません。そこで、一般の人でも取引情報を把握できるようにしたのがレインズ・マーケット・インフォメーションなのです。
- マンション、戸建
- 間取り、築年数
- 駅からの距離
インターネットで物件の相場観を掴む
実際の価格とは必ずしも同じではありませんが、不動産会社の情報をもとに相場観をつかむことも可能です。似たような物件を探す
インターネットで似たような家、土地の情報を探してみましょう。- 面積
- 築年数
- 間取り
- 最寄駅からの距離
坪単価で比較する
似たような物件があればいいのですが、なかなかそう都合よく似た物件が出てくるとは限りません。そのような時にはもう一つ、その地域の坪単価を参考にする方法があります。 坪単価とは、物件の価格を広さで割って出したものです。もし売りたい物件の面積が80㎡で、100㎡の物件が5,000万円で売りに出されていたとします。この辺りの坪単価は「5,000万円÷100㎡=50万円」となるので、「50万円×80㎡=4,000万円」という計算ができるわけです。
実際の額とは違いますが、おおよその目安にはなるでしょう。
売主の希望価格なのであくまでも参考程度に
インターネットで売りに出されている価格を参考にする方法は、あくまでも目安として考えてください。それは、売りに出している価格で必ずしも取引が成立するわけではないからです。出ている価格は売主の希望価格であって、最終的にいくらで売れたのかはわからないからです。
売りに出ている期間が長いほど値引きをする可能性も高く、実際にはその価格よりも低めで成約されていると考えた方が良いでしょう。
複数の会社の査定を受けることが大事!
不動産の価格を調べる方法は沢山ありましたが、不動産は同じものが存在しません。- 不動産がある場所
- 近くの道路
- 駅からの距離
- 都市部か地方か
査定を依頼する時には、必ず複数の会社に依頼するようにしてください。査定額は会社によってまちまち。得意分野も異なるからです。
どのような根拠でその額を算出したのかをよく聞いて、契約する時には信頼できる会社を選ぶようにしましょう。また、会社だけでなく「信頼できる担当者」に出会えるかもとても重要です!
事前調査はあくまでも相場感を掴むためのもの!
不動産を売りたい!と思ったら、まずは「相場」を把握しておくことがとても大事です。相場を知らないと適正な価格も決められず、不動産会社の営業のいい値で話が進んでしまう可能性も…。
1軒1軒不動産屋さんを回って…という労力をかけるよりは、実際の不動産業者に「査定」を家に居ながら依頼できる、しかも数社の査定を一括で受け取れる、「不動産一括査定サイト」などの利用をおすすめします。
ぜひ実際に不動産屋さんを1社に絞る前に自分で調べてみてください。そしてその情報を元に交渉ができると良いですね。
今すぐ売却価格を調べてみる!
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