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不動産売却の流れ 2019/11/15

インスペクションの必要性。中古物件購入は瑕疵保険付きがいい?

インスペクションという言葉は初めて聞く人の方が多いでしょう。

中古物件を売買する際には、インスペクション(住宅診断)を利用することで、より安心して購入してもらうことができます。

インスペクションに瑕疵保険をつけることで買主の不安をなくし、古い物件であっても思わぬ高値で売れる可能性があるのです。

こんな古い物件では売れないかも、と諦める前に、インスペクションと瑕疵保険を検討してみませんか。どのようなことをするのか、セットにするメリットやデメリットなどについてご紹介します。

インスペクションとは住宅の調査のこと

インスペクションとは、住宅の状態がどうなのか、欠陥がないかどうかなどを調査することです。

中古住宅の売買を行う際には、住んでみてから欠陥が見つかったなどの不具合があると困りますよね。買主としては、事前に調査をしてもらい、何もないことがわかってから買いたいものです。

アメリカなどでは割と浸透しているのですが、日本ではまだまだ知られていません。

そこで、後々トラブルがないように、日本でもインスペクションをもっと活用していこう!という流れになっているのです。

調査は専門家に依頼する

建物状況調査(インスペクション)は「既存住宅状況調査技術者講習」を修了した建築士が行います。

一方で、「ホームインスペクション(住宅診断)」と呼ばれる調査は、住宅診断士などの専門家が行うことが多いです。

建物状況調査とインスペクションは全く同じではない

インスペクションをより活用してもらうために、2018年4月1日に宅地建物取引業法の改正が行われました。

インスペクション自体はこの法律改正以前からあり、耐震診断なども行われていましたが、法令上の建物状況調査は中古住宅の売買に際して行われる限定的なものです。

これにより、

  • 媒介契約の時に建物状況調査を行う業者の斡旋に関する事項を書面で交付
  • 買主に対して建物状況調査の結果を説明する
  • 売買契約が成立した時に売主と買主で建物の状況について確認した事項を書面で交付

宅建業者はこの3つが義務付けられるようになりました。

こういう業者がいいですよと斡旋したり、建物状況調査が行われた時にその結果を書面で交付するなどの決まりです。

ただし、法律でいっている「建物状況調査」は、講習を受けた建築士しかできません。

一方で、インターネットなどで「インスペクション」と検索した場合は住宅診断、住宅調査などの業務を行なっている民間会社がたくさん出てくると思います。

そこで活躍している方々は、住宅診断士などの資格を持って診断をしていることが多いですが、民間資格の一つです。

住宅に欠陥がないか、劣化していないかなどの調査を行うという点では同じことなのですが、これまで検査の方法がまちまちだったり、調査員の技術力にも差があったことから、国土交通省が明確な基準を定めたのがこの法律なのです。

つまり、法律でいうところ建物状況調査とインスペクションは全く同じものではなく、建物状況調査はインスペクションの一つである、ということを覚えておいてください。

インスペクションは「義務」ではない

上記で法律によって「買主に対して建物状況調査の結果を説明する」ことが義務になったという説明をしましたが、これはインスペクション自体が義務づけられた、という意味ではないことに注意が必要です。

この法律によって義務付けられたのは、もしインスペクションを実施しているのであればその結果を説明すること、という意味であり、インスペクションを絶対にしなければいけないということではないのです。

実施していないなら実施していないという説明をすればいいだけのことで、必ずしもやらなければいけないということではありません。

インスペクションの内容

ではインスペクションとはどのようなことを行うのか、一般的には建物の劣化状況を目視等で行います。

  • 外壁にひび割れなどがないか
  • 雨漏りはしていないか
  • 瓦がずれていないか
  • 雨樋が破損していないか

など外部や部屋の内部を見てわかることから、修繕の必要性などを見極めます。

建物状況調査では給排水設備などは調査対象に含まれておりませんので、より詳しい調査を希望する方は、別途調査を依頼する必要があるでしょう。

売主、買主どちらがやるべきか

インスペクションは売主と買主どちらが行うか、通常は売主が実施します。

どちらがやらなければいけないという決まりはありませんが、これから売ろうとする物件に「安心」という付加価値をつけるためですから、売却活動に入る前にやっておいた方が良いものです。

インスペクションがなされていない物件に対して、買主が行うことができるかどうか、売買契約を締結する前には基本的にできません。

まだ物件は売主のものですから、売主の承諾がなければできないです。

実施した側が費用を負担する

通常は実施した側が費用を負担します。売主が自分で行うことが多いですから、当然費用も売主負担。金額は5〜6万円が相場です。

ただし、インスペクションがまだ実施されていない物件に対して、買主が希望する場合は、どちらが負担するかは交渉次第といえそうです。

どうしてもというのであれば買主負担で行うこともありますし、インスペクションをしてくれれば安心して買えるとなれば売主負担で行うこともあります。

インスペクションのメリット、デメリット

インスペクションが行われている物件なら調査が済んでいるから安心!と思いますが、メリットもあればデメリットもあります。

注意してほしい点についてもお話しします。

事前に欠陥がわかる

売主にとっての最大のメリットは、売る前に欠陥がわかることです。

万が一引渡しをしてから何か不具合が見つかった場合に、それが瑕疵担保責任の期間であれば損害賠償などを請求されることもあるからです。

建物の事前検査をしておけばそのようなことが防げますし、トラブルを避けることができます。

「インスペクション済み」となっていると安心

「インスペクション済み」となっていると、検査が済んでいる安心な物件であるという印象を持ってもらえます。

まだまだ「インスペクション済み」となっている物件が少ないので、だからこそ実施しておくと、買おうかどうしようか迷っている方の背中を押せるのではないでしょうか。

建物の内部まではわからない

基本的には「目視」で調査を行います。ですから、いくら専門家が見てくれているとはいえ、外から見えない部分の劣化はわからないことがあります。

例えば、動かせない家具に隠れている部分などは「目視できなかった」と報告をするので、隅々まで細かく見てもらえるわけではない、ということに注意しましょう。

もしより詳しいインスペクションを希望するのであれば、少し費用はかかりますが、機械などを入れて行う方法もあります。

事前に欠陥がわかって売れなくなることも

事前に欠陥がわかるということは、その欠陥によってはすぐに修繕をして売却することもできます。後々のトラブルを考えると、先に直しておいた方がいいに決まっていますよね。

しかし予想をはるかに超える欠陥が見つかった場合に、高額な修繕費が必要となることも。

そうなると、売却価格をその修繕費を含めた価格にしたくなりますが、あまり高くすると売れなくなってしまいます。

結果的にあまり高くは売れなくなるという可能性もあるのです。

インスペクションと瑕疵保険をセットにする必要性

そうはいっても、高く売るためにはインスペクションを実施していた方が買主に安心してもらえます。

そして、より安心して購入してもらうために瑕疵保険をつけるという方法がありますので、そちらもご紹介します。

瑕疵保険とは修繕費を保険会社が負担してくれる保険

まず、既存住宅瑕疵保険について理解しましょう。

中古住宅を売買する時に、買主は一応物件が大丈夫かどうか確認をしますが、それでも後から「隠れた瑕疵」というものが出てくる場合はあります。

しかし通常売買契約の時には、「瑕疵担保責任は3ヶ月とする」など期限を短く設定するのがほとんどです。

それは、いつまでも責任を負わなければならないとなると、売主に大きな負担となってしまうからです。

とはいえ買主の方からしてみると、その期間を過ぎてしまってから瑕疵が見つかったら修繕費のすべてを負担しなくてはならなくなり、それはそれで物件を購入する際の大きな不安となってしまいます。

それを避けるために加入するのが既存住宅瑕疵保険なのです。

この保険がかけられた物件を購入した場合、もし後から雨漏りなどの欠陥が見つかった時に補修費用の負担がなくなるというメリットがあります。

品質が認められないと加入できない

既存住宅瑕疵保険は保険料を支払いさえすればいいというものではなく、検査を受けて一定のレベルをクリアした住宅しか加入することができません。

ちなみに保険に加入するのは検査をする業者です。売主本人ではありません。

売主は検査する業者に対して保険の加入を求め、それに応じて業者が必要な検査をして保険に加入するという仕組みです。

この事業者は登録制になっているので、どのような業者がいるのかを事前に確認することができるので安心です。

検査に合格しなければ保険には加入できない場合もあります。

つまり、保険がついていれば一定の検査をクリアしているという証拠になるので、物件の安全性を大きくアピールできるのです。

保険がついていると買主も安心

保険がついていれば、万が一瑕疵担保責任の期間を過ぎてから思わぬ不具合が見つかっても修繕費がかからないという安心感があります。

買主にとってこれは大きな安心材料となるでしょう。

素人が事前に物件の瑕疵を見つけるのは容易ではありません。住み始めてからわかることは少なくないので、双方のために保険には加入しておいた方が良いでしょう。

買主には税金の特例がある

瑕疵保険付きの物件を購入した場合には、

  • 住宅ローン控除
  • 買い換えの特例
  • 登録免許税の減税
  • 不動産取得税の特例

などがあり、買主にとっては節税対策にもなるので嬉しいところです。

売主にとっては、保険付きの物件なので、安心かつ節税にもなりますよというアピールになります。

調査と保険の範囲を確認

既存住宅瑕疵保険は審査が非常に厳しいものの、保険の対象となる項目が決まっているため、どんな修繕でもOKなわけではありません。

基本的には建物の基盤となる部分が保険の対象となっており、保険期間にも限りがあります。一生面倒を見てくれるわけではないことに注意してください。

中古物件はインスペクションを積極的に利用して瑕疵保険付きで早く売ろう

インスペクションは義務ではありませんが、後々トラブルを起こさないためにも、また、買主の方に安心して買ってもらうためにも、実施はしておいた方が良いでしょう。

せっかくご縁があって、これまで住んでいた家を引き継いでくれる方に、気持ちよく住んでもらいたいですよね。

瑕疵保険も、すべての不具合をカバーできるわけではないにしても、何かあった時に買主を守ってくれる保険ですので、つけておいた方がより安心して購入してもらえます。

お互いにとって良い取引になるように、インスペクションと瑕疵保険はセットにすることをおすすめします。

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