空き家の売却 2019/11/13
空き家管理サービスを賢く利用して維持費や税金を上手に節約
空き家管理サービスをご存知でしょうか?
空き家は使わないからといって放置しておくのは非常に危険です。景観を損なうと判断されれば税金が上がる可能性もありますし、万が一倒壊などしたら損害賠償責任が生じる危険もあるのです。
しかし遠方にあって管理ができないとか、海外に引っ越してしまうため数年間誰もすまない家がある場合、どうしたらいいのか困ってしまいますよね。
そのような時に利用して欲しいのが空き家管理サービスです。家を自分で管理していくのは思いのほか費用がかかりますし、手入れも大変です。
そんな時に空き家管理サービスを利用してもらえれば、管理は楽になりますし維持費も節約できて一石二鳥なのです。
空き家管理サービスとは定額で空き家を見てくれるサービスのこと
空き家管理サービスとは、毎月定額を支払うか、1回のみの料金で、文字通り空き家の管理をしてくれるサービスのことです。
遠方でお手入れに行けない方や忙しくて管理ができないという方が多く利用されています。
空き家管理サービスでできることは大きく分けると3つあります。
- 家の換気や通水をする
- 外部の確認をする、防犯対策をする
- 管理責任を明確にしてくれる
家というのは手入れをしないと老朽化していきますし、空き家のままだと誰が管理者かわからず、近所の方に不安を与えてしまいます。
定期的な巡回を行う外部管理
定期的に家の周りを見てくれて、
- 清掃の必要があるか
- 郵便物が溜まっていないか
- 建物に異常はないか
- 庭の雑草を取る、庭木の剪定の必要はないか
などを確認してくれます。
郵便物は移転の手続きをしていても、チラシなどが投函されてしまいますから、溢れていれば廃棄をしてくれます。
もし郵便物が入っていれば、指定したところへ送ってくれます。
また、壁の塗装なども見てくれて、修理が必要な状態になっていないかなど建物の状態を確認してくれます。
家の中の手入れもしてくれる
こちらは外部の巡回とは別サービスになっていることが多いですが、鍵を預かり内部の点検、手入れもしてくれます。
- 窓を開けて1時間程度換気する
- 雨漏りなどしていないか確認する
- 蛇口を開けて1分ほど通水する
などを行ってくれます。
空気が淀んでいたり、水が流れていないと家の中ににおいがこもります。
換気や通水をしてもらうことで空気の入れ替えができて排水口のにおいなども取ることができるでしょう。
簡単な掃除もお願いできるので、家の中をきれいに保つことができます。
看板を立てて管理者を明記してくれる
空き家になっていると、何かトラブルが起きた時にどうすればいいのか、近所の方も困ってしまいます。
また、近所の方からクレームが入った場合にも対応してくれるので助かります。
なぜ放置はダメなの?空き家の管理が必要な理由
空き家管理サービスの主な内容はわかりましたが、なぜ空き家にそのような手間をかけて管理しなくてはいけないのでしょうか。
湿気がこもらないようにして老朽化を防ぐ
家の中に湿気がこもっていると家が傷むのです。湿気がたまるとカビが生えますし、家そのものが老朽化していきます。
日本は高温多湿の気候なので、人が住んでいても湿気対策が大変だと思いますが、人がいない締め切った空間では湿気が逃げるところがありません。
そのままにしておくとどんどん老朽化してしまうのです。
それを防ぐためには定期的に換気をして空気を入れ替える必要がありますが、それがなかなかできません。
家の破損を早期発見する
家は手入れをしていても、だんだんと壊れていくものです。雨漏りなどしているとそこから水が入り込み、カビや腐食の原因になってしまいます。
また、外壁にヒビが入ったりすることもありますし、小さな破損を放置しているとそこから大きなヒビになりかねません。
定期的に見てもらうことで早期発見できますから、小さな破損のうちに修理をすることができます。
水道管の破損、悪臭を防ぐ
普段使っているとわかりにくいですが、水は流れていないと良くないんですね。
長期間水を使わないことで、水道管の中が乾燥してしまったり、錆が出てきたりすることがあります。
水が流れずに乾燥してしまうと悪臭が発生することがありますし、錆びたところから水道管が破裂する恐れもあるので、定期的に水を流す作業が必要なのです。
雑草の手入れをしないと近隣にも迷惑
庭の雑草は放っておくと勝手に伸びてしまうので困ります。
住んでいても大変な草むしりですが、人がいないとあっという間に雑草が繁殖して見た目にも良くないばかりか、害虫が発生してご近所さんにも迷惑がかかります。
空き家管理サービスを利用すると定期的に除草作業をしてくれますので、このようなトラブルを未然に防ぐことができるでしょう。
利用した方が通うよりお得?空き家管理サービスのメリット
空き家の管理が必要な理由はおわかりいただけたと思います。
しかし、毎月料金がかかるなら、自分で手入れをした方がいいのでは?と思う人もいるでしょう。
しかし、住んでいない家を手入れするのは、思いのほか大変なんです。
管理の手間が省ける
家の換気をして、中の掃除をして、というのがどのくらいの時間がかかるでしょうか。
簡単に済ませたとしても1時間くらいはかかってしまうのではないかと思います。
近所で頻繁に行ければいいのですが、そうでない場合は汚れもたまりますから、お手入れにさらに時間がかかるでしょう。
空き家管理サービスを使えばその管理の手間が省けます。
家をきれいな状態で保てる
いつかその空き家に住むとしたら、いつでも引っ越せるようにきれいにしておきたいですよね。
また、今すぐ売るつもりはなくても、将来的に手放そうと思った時、家の状態がどうなっているかによって価格も変わってきます。
そのためにも、定期的に掃除をし、修繕の必要があるかどうかを見てくれていると安心。
住むにしても売るにしても、きれいな状態が保てるというのが大きなメリットです。
維持費を節約できる
どのようなプランを利用するかによって料金は違ってくるもののだいたい月額1?2万円くらいで管理ができる会社が多いです。月に1万円かかるとしたら年間で12万円になりますね。
もし毎月通うとなったらいくら費用がかかるでしょうか。
例えば東京ー名古屋間の新幹線の料金は、片道でおよそ1万円です。往復ならば2万円。この時点で、すでに2倍のコストがかかっています。
それを考えたら月に1万円の維持費は格安ではないでしょうか。
しかもその料金で空き家の管理に必要なことは全て行ってくれるのですから、維持費以外の手間も省けるとなれば、時間も節約できるのです。
防犯対策になる
空き家を放置しておくと何が怖いか、それは不審者が出入りするとか放火をされるなど犯罪の温床になってしまうことです。
自分の家が燃えるくらいならまだしも、近隣の方に迷惑をかけるようなことがあったら大変です。
場合によっては不審者が入り込まないように防犯カメラで遠隔監視をしてくれるサービスもありますから、そのようなサービスを利用するとより安心ですね。
特定空家の指定を免れる
空き家のまま放置して荒れ放題になってしまうと、空き家対策特別措置法による「特定空家」に指定されてしまう恐れがあります。
そうなると、住んでもいない家に、最大で6倍も高い固定資産税を支払うはめになるのです。
指導に従わずに空き家を放置すると、行政代執行によって強制的に解体されてしまう場合もあり、そうなると高額な解体費用を請求されることになります。
空き家管理サービスのデメリット
空家管理サービスはメリットばかりのように思えますが、デメリットはないのでしょうか。
最終的に家をどうするのかは決めておかなくてはならない
空家管理サービスは、確かに家を適切に管理はしてくれます。しかし、最終的にその家をどうするのか、引っ越すのか売るのかは決めておかなくてはなりません。
そうしないと無人のままいつまでも管理費を払って行くことになりますし、税金などの維持費もバカになりません。
家がきれいなうちに、活用法を家族で検討しておくことが必要です。
寒冷地はオプション料金が高いことも
月額が1万円前後で管理してもらえるのは温暖な気候のところ。寒冷地など雪深いところはオプションが必要になる場合が多いです。
そのようなオプション料金を含めて、年間の維持費がどのくらいになるかを考えて、今後の活用法を考えた方が良いでしょう。
空き家管理サービスを利用するときの注意ポイント
空き家管理サービスは手頃な値段で面倒な家の管理をしてくれるから、と任せきりになってしまうところがあります。
利用に際しては、以下のことに注意をしてください。
契約期間、料金と内容をしっかり確認する
契約をするときに、
- 料金
- どのくらいの期間、頻度
- 何をしてくれるのか
ということをきちんとチェックしてください。
基本プランに入っていると思ったらオプションだった、というようなことはよくあります。
まず絶対にやってほしいことといえば、
- 換気
- 通水
- 草むしり
- 外観チェック
などですが、これが基本プランなのかオプションなのかをよく見てください。
鍵を預かる必要のない巡回サービスなどが基本料金、鍵を預かって中に立ち入るサービスがオプションとなっているところが多いです。
室外業務だけなら5千円くらい、室内業務も含むと1万円くらいになります。
また頻度についても、月に1回なのか年に数回なのかで費用もだいぶ変わります。
巡回報告書をきちんとくれるかどうか
管理しているといいながら、大したことをしてくれない会社も中には存在します。
それを防ぐためには、巡回した時の記録をきちんともらうということが大切です。管理をしているという証拠になるからです。
巡回後はきちんと報告書を提出してくれる、アフターサービスのしっかりした会社を選んでください。
空き家の放置はダメ!手入れができない時には管理サービスを利用しよう
空き家を放置すると外観が損なわれるだけでなく、ご近所の方にも多大な迷惑をかけることになります。
そうならないように適切な管理が必要ですが、自分でできない場合には早めに空き家管理サービスを利用しましょう。
その方が自分で管理するよりも楽で、コスト削減にもなるでしょう.