マンション売却 2019/11/15
マンションの売却期間はどのくらいかかる?早く売るためのコツ
マンションの売却を考え始めた時、気になるのはどのくらいの期間で売れるのか?ということですよね。それを知らずに売却活動を始めてしまうと、いつまでたっても売れないと期限がある人は困ってしまいます。
大体どのくらいの期間で売れるのか、売却期間の目安を知った上で計画を立てていくことが必要です。
また、計画通りにはなかなか売れないという事態も発生するでしょう。
そのような時にはどうすればいいのか、早く売るコツはないのか、売れない時の対処法も合わせてお話しします。
マンションの売却を考えている方は是非参考にしてください。
マンションはどのくらいの期間で売れるのか
マンションの売却などしたことがない方の方が多いと思います。
そこで、どのくらいの期間で売れるものなのか、大まかに流れを見てみましょう。
売却の流れ
マンションを売るためには不動産会社を選ぶことから始め、契約を結んでから実際の売却活動に入ります。
- 複数の会社に査定を依頼する
- その中から契約する会社を選ぶ
- 売却活動に入る
- 価格交渉、売買契約
- 物件の引き渡し、支払いの受け取り
大まかな流れはこのようになっています。
査定を依頼してから会社を選び、契約を結ぶまでは人によって違うと思いますが1〜3週間くらいみておくとよいでしょう。
1回の査定で満足するような額が出てくればその中で選べばいいですし、納得がいかない場合にはさらに査定を依頼して、納得のいく会社を探す、ということになります。
平均3ヶ月といわれる理由
売却期間がおよそ3ヶ月だといわれる理由は、媒介契約の期間が関係しています。
マンション売却の仲介をお願いする媒介契約には、
- 専属専任媒介契約
- 専任媒介契約
- 一般媒介契約
の3つがあります。
3ヶ月経つと契約が切れてしまいますから、不動産会社としてはその期間内に買い手を見つけて仲介手数料を得たいわけですね。
売れる前に契約が切れてしまったら仲介手数料は得られず、その3ヶ月の売却活動が無駄になってしまいます。
不動産会社も3ヶ月は必死になります。だから3ヶ月以内に売却に成功するパターンが多くなるのです。
売却期間に差が出る理由
同じような物件でも、すぐに売れてしまうものとなかなか売れない、半年経っても買い手がつかないという場合もあります。
即売れる物件には理由があるのです。
- 人気のエリアにある
- 相場よりやや低めの価格で売り出した
- 部屋をきれいにするなどして内覧に備えていた
- 不動産会社の売却活動が熱心だった
特に価格は大切ですね。
売り手としては少しでも高く売りたいところではありますが、需要とかけ離れた価格にしてしまってはいくら人気のあるエリアでも買い手がつきません。
早く売りたい時には、少し価格を下げた方が良い場合もあるのです。
半年以内で売ることを目標に
マンションは売却期間が長くなるほど「売れ残り」のイメージがついてしまい、なかなか売れなくなってしまうのです。
というのも、長期間買い手がつかないということは、何か売れない理由があるのだろうと思われてしまうからです。
これは、自分が買い手として物件を見るときの気持ちを考えてみるとわかるでしょう。
そうなると、実際には悪くない物件であっても「売れない物件」になってしまい、不動産会社も売却活動にあまり力を入れなくなっていきます。
ですから長くても半年以内で売ることを目標にしましょう。
余裕を持った売却期間を考えることが大事!
理想の価格でできるだけ速やかに売るためには、余裕を持った計画を立てることが大切です。
とにかく早く売ろう!と考えると価格交渉の時に値段を下げざるを得ないことも出てきます。
あまり長く時間をかけたくはないけれど、かといって急ぐのはよくありません。
不動産会社としては、多少安くしても早めに売って仲介手数料を確実に得たい、というのが本音でしょうが、そこはきちんと交渉して、なるべく理想の価格に近づけてもらいたいですよね。
そのためにも急ぎ過ぎないということが大切なのです。
売れ残りを避けるには売却前の事前準備が大事!
早く売れればいいというわけではありませんが、理想の価格で速やかに売るためには事前の準備が大切です。
ローンが完済できるかどうかをしっかり調べる
マンションを売る前に、ローンが完済できるかどうかを確認しておきましょう。
今の資金で完済できれば一番良いですが、売ったお金をローンに充てようと考えているなら注意が必要です。
売却には費用がかかります。仲介手数料の他に、新居を取得する上での費用もかかるでしょう。
それらをきちんと計算して、売却した分で全て賄えるのかどうかを考えておかないと、売ってもローンが残ることになります。
通常はマンションの売却代金をローンの返済に充てますから、売却が決まったら決済すると同時に抵当権を抹消できるように銀行に連絡をして手続きの準備を進めます。
ローンをいつ完済するかによって手続きの順序も変わってきますので、手数料その他細かい費用も考慮した上で、資金の計画を立ててください。
関連書類の準備
査定をしてから実際に媒介契約を結ぶまでに、今の物件の状態を確認するために様々な書類が必要になってきます。
売ろうと決めたら、査定を依頼する前になるべく揃えておいた方が良いでしょう。
- 権利済証
- 売買契約書
- 重要事項説明書
- 住宅ローンの支払明細書
などマンションの契約に関わる書類を用意してください。
ただし、不動産会社によって必要とする書類が違うこともありますので、それは不動産会社を絞ってから再度確認しましょう。
マンションの売却に強い不動産会社を探す
査定を依頼するときにぜひ気をつけて欲しいのが、不動産会社にも得意、不得意があるということです。
一口に不動産といっても、一戸建てもあればマンションもありますし、更地もあります。どのような物件を専門に取り扱っているのかによって、強みが違うのです。
マンションを売りたいなら、マンションの売却に強い不動産会社を選ぶ必要があります。
査定を依頼して、金額が良さそうだなと思う不動産会社があったら、
- これまでの「マンション」の販売実績
- 「マンション」の平均販売期間
などを確認してみてください。得意とするエリアの確認も大切です。
売り出し時期も大事
マンションをいつ売り出すか、という時期も大切です。この時期を見誤ると、売れるものも売れなくなってしまいます。
ズバリ、マンションが売れやすい時期は人が移動する春です。
4月からの入学や入社、転勤に備えて人が動きますよね。ですからその前、1〜3月くらいに売却活動をするのがベストです。
逆に真夏には需要が少なく、よほどの好条件でなければなかなか売れないでしょう。
この辺りは不動産会社の方がプロですから知っているはずですが、夏や冬はマンションが売れにくい時期なのです。
売り出すなら年度末、ということを覚えておくと良いでしょう。
買いたい!と思わせるようにきれいにしておく
早く売るためには、内覧に来た人に「ここを買いたい!」と思ってもらうことが大切です。
「こんないいところ、早く買わないと売れてしまう!」と思ってくれれば、売買契約もスムーズに進むでしょう。
- フローリングの傷
- 壁の汚れ
- 襖や障子の修繕
- 水回りの掃除
などを徹底しておいてください。
意外と見落としやすいのが、部屋の匂いです。普段暮らしているとわかりにくくなってしまうのですが、例えばペットを飼っている場合などは匂いがついてしまっていることがあります。
中で飼っている人にはわかりませんが、外から入ってくるとよくわかります。
その場合には一度ハウスクリーニングを入れたり、消臭剤を置くなどして、初めて来た方が不快に思わない工夫をしてください。
そして日当たりも重要です。
価格を決める
価格が高すぎるとなかなか売れません。
かといって、不当に安い価格にして損をしては困りますので、周辺の同じような物件がどのくらいの価格なのか、相場をしっかりと調査することが大切です。
相場価格を調べたら、
- 積極価格(理想とする価格)
- 売却価格(最低限守りたい価格)
を決めます。
価格を決めるときには、相場を考慮することはもちろんですが、ローンの残高にも気をつけてください。
売れる価格にこだわってローンが残ってしまっては困ります。
価格交渉の対応を決めておく
買い手がすぐについたとしても、そのままの価格で売れることは少なく、必ずといっていいほど相手は価格交渉をしてきます。
少しでも安く買いたいというのは当然ですから、こちらとしてはどこまで価格を下げてもいいかということを考えなくてはいけません。
そうならないように、売り出す前にどこまで下げても良いかという価格交渉のやり方を不動産会社とよく相談しておくことが大切です。
早く売りたい!売れない時の対処法
事前準備をしっかりしていざ売り出し!となっても、思うように買い手がつかないということは十分あり得ます。
実際になかなか売れないとなってしまったときにはどうすればいいか、売れないときの対処法について説明します。
売れない理由を考える
なぜ売れないのか、その理由によって対策が違ってきますので、焦らずにその原因を見極めましょう。
- 家の中の手入れが行き届いていない
- 不動産会社の売却活動が不十分
- 相場と比べて価格が高い
- 囲い込みをされている
などが考えられます。
家の中をきれいにする
内覧希望者はいるのに、そのまま契約に至らないという場合には、掃除が行き届いていないことが原因かもしれません。
非常にもったいないことなので、家の中のイメージが良くなるよう徹底して見直してください。
特に、女性が気になるのは部屋の清潔感や水周りです。
水回りなどは水垢をきれいにする道具がホームセンターなどにも売っています。
また、破損している箇所などがないか、もう一度よく見てください。毎日暮らしていると目につきにくくなっているところがありますが、初めて来た人には目につくものです。
オープンルームにする
より多くの人に内覧してもらうために、オープンルームの日を作ってみてもいいでしょう。
中古マンションはまだ住人がいることが多く、新築物件でよく使われる方法ですが、もし仮住まいがあるのなら試してみてもいいかもしれません。
ただし、不動産会社のスタッフがその間常駐する必要があるため、手間がかかると敬遠される場合もあります。
どんな売却活動をしているのか確認する
なかなか売れない原因は、不動産会社の売却活動にあるかもしれません。
もし1ヶ月経つのに内覧すら来ないとなると、どういった宣伝活動をしているのか確認した方が良いでしょう。
- 広告の写真が悪い
- キャッチコピーが悪い
など、素人から見て魅力的な広告になっているかどうかを見てください。
その上で、「これじゃ売れない」と思った場合には、その旨を伝えてもっと積極的に、魅力的な物件として売ってもらえるようにしてもらいましょう。
不動産会社の変更も検討する
3ヶ月経っても売れない、内覧の申し込みすら来ないという場合には、不動産会社の変更も考えた方が良いかもしれません。
まずはどのような売却活動をしているのかを確認します。その時に、売れない理由をあれこれ言い訳してくるような会社にこのまま任せていても売れないでしょう。
大手の不動産会社なら安心と任せてみたけれど売れないという時には、囲い込みをされている可能性もあります。
囲い込みとは、本当は他の不動産会社から物件についての問い合わせが来ているのに、ごまかして情報を隠してしまうことです。
不動産会社としては、あなたから売る時の仲介手数料を得るとともに、自分で買い手を見つけて買い手からも仲介手数料がもらえてば、利益が2倍になるわけですね。
これを両手仲介と言いますが、両手仲介を狙って自分が持っている物件を他の不動産会社に扱わせないという「囲い込み」をするところがあるのです。
いずれにしても、内覧も来なかったり、問い合わせすら来ないという状況であれば、他の不動産会社との契約を検討することをおすすめします。
価格を下げる
なるべく高い価格で売りたいところですが、相場を考えて、少し価格を下げてみるというのも一つの方法です。
多少価格を下げてでも、売れ残るよりはいいでしょう。
売れない期間が長くなるほど、さらに売れにくくなっていきます。
そうなる前に価格を下げるという決断をすることで、あっさり買い手がつくかもしれません。
買取を検討する
中をきれいにしても、価格を下げても買い手がつかない場合には、そもそもそのエリアで中古マンションの需要がないのかもしれません。
そうなるといつまでたっても売れませんので、不動産会社による買取も検討してみてください。
仲介と比べるとかなり価格は下がってしまいますが、それでも売れないよりはいいでしょう。
マンションは半年で売ることを目標に計画を立てる
マンションを売る時は最低でも3ヶ月〜半年かかると思って計画を立てましょう。3ヶ月経っても何の反応もないという時には、今回ご紹介したような対策を考えてみてください。
早く売るために大切なことは、
- 信頼できる不動産会社を見つける
- 適切な価格であること
- 家の中がきれいであること
この3点がとても大切です。
早期に売れるようにしっかり計画を立てて売却活動を進めてください。